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パニック障害の薬以外の治療

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今回はパニック障害(パニック症)の薬以外の治療について解説していこうと思います。当院でできることにはもちろん限界はあるのですが、なるべくのことを患者様に働きかけるようにしています。

 

薬以外の治療

 

当院では、カウンセリングはやっておりません。また、認知行動療法などの精神療法なども扱っていません。薬以外はどのような治療があるのでしょうか?あくまで当院でやっている治療を説明します。まずは、パニック障害という病気に知ること自体が治療的になります。私が診察室で時間の許す限り簡単な説明をします。大事なのは、極論を言うと、パニック障害というのは、精神科の中では軽い疾患であり、これが原因で、精神科にずっと入院することになったり、認知症になったり、死んでしまうことはまずない、ということを知ることです。後は、意欲のある方には、本を買って読むことを勧めています。今時、精神科コーナーで1000~1500円ぐらいで、例えば「パニック障害のことが良くわかる本」「パニック障害を治すには」などの一般向けの書籍が多数販売しています。ポイントは1000円台の本を買うことです。医師向けの本は最低3000円ぐらいするのですぐにわかりますし、内容は精神科向けなので中身が難しいです。私の場合、薬なしで治療をすることはほとんどありません。逆に、薬で症状が少し良くなったところで、「どんどん出歩くように」と伝えます。例えば、電車の中でパニック発作が起きる人ならば、積極的に乗車にチャレンジしてみるのです。ただし、例えば、最初は、だれか友人や彼氏や親などと一緒に各駅電車に一駅だけ乗ってみる。それが大丈夫なら、だれかと二駅乗ってみる。それもクリアできれば、誰かと快速電車に乗ってみる。それもできれば、いよいよ一人で各駅に乗ってみて、最終試験は一人で快速電車、です。誰かと一緒に各駅電車で一駅すら乗れない人は、駅の近くに行って、電車が来るのを眺めてみるという段階からスタートしてもよいでしょう。ここで、昔話を一つ。私が、精神科医として駆け出しのころ、成増厚生病院という板橋区の病院で勤務しており、その病院の関連クリニックが高島平の近くにありました。私の信頼する先輩は患者様に「まずは都営三田線の西高島平(終点)から一駅二駅から始めなさい。乗車人数が少ない区間だからちょうど良いですよ。」といつも勧めていると話していました。大宮駅周辺ではどの区間が空いている、または区間の間が短い、のか私にはわかりません。皆さんで、地元の路線で見つけてみてください。逆に、ラッシュ時に快速区間の赤羽と池袋の間が乗れれば、どんな区間も大丈夫だと思います。

 

怪しい治療にご注意を

 

インターネットを見ていると、時々パニック障害(その他の精神疾患なども)を○○で治す、などを見かけます。少なくとも私の経験上、それで治るはずはない、と思うのですが、一定の需要があるのでしょう。一定数の患者様で薬を極端に嫌う方もいらっしゃいますので、理解できる話です。診察すると、パニック障害一つとっても、色々な重症度の方がいます。私から見て、「これは今すぐにでも薬を使わないと治らないだろう」という人や、「この人は薬はまずなしで経過観察でもいいかもな」という人など様々です。もちろん、私としてはそれぞれの患者様に最適だと思われる提案をするのですが、薬に対して拒否的な人もいます。それはそれで構わないのですが、そのような人の中で、万が一、怪しい治療に手を出していないか、といつも心配しています。往々にして、そのような怪しい治療は高額であることが多いです。もしかすると、そのような治療に走る方は、最初から、病院には来ないのかもしれませんが・・・。

 

今回は、以上になります。

 

 

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